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【ピル所感】PMS×双極性障害

 

 

⚠️自殺に関する記述があります。自己責任で閲覧をお願いします。

⚠️これは双極性障害の女性向けの記事です。

⚠️ピルの効果や副作用は個人差がとても大きいので、参考程度に留めてください。

⚠️ピルの服用については、必ず医師の指示のもと用法容量を守って服用してください。

⚠️人の数だけ事情があります。治療を強要したり、症状を決めつけたり、在り方を否定するようなことはしないでください。

 

また、当ブログのメンタルの記事について、初めての方は下記記事を先にご一読ください

nnnn5440.hatenadiary.com

■はじめに

今回は双極性障害の女性向けの記事です。

かなり長いので暇な時などに読んで頂くか、めんどい方は太字のところを中心にざーっと、または一番最後の「経過」だけご覧ください

 

私がピルを服用するに至った経緯と結果にについて、

PMS×双極性障害」というテーマでご紹介したいと思います。

私は、このPMS双極性障害の複合的困難について、現在、世の中であまり語られない部分なのかもしれないと思っています。

実際、私がメンタルクリニックに通い始めてから、この複合的要因を加味して自己判断で治療を始めるまでには約8年の歳月がかかりました。

 

 

 

PMS月経前症候群)について

私はPMS月経前症候群)の改善のために昨年からピルを飲み始めました

私はもともとPMS症状が精神面でわりと強くでるタイプで、月経10日前くらいからその症状が始まり、月経開始と同時に症状がほぼ消える、というサイクルでした。

精神面での主な症状は「イライラ、無気力、不安感、焦燥感、絶望感」などです。身体面だと「眠気、倦怠感」もあります。

不安定な生活をしているとより症状が強くなります。

これは「発達障害」及びその二次障害である「双極性障害」由来の部分もあり、PMS期間中でなくてもライフイベントが重なったり、調子が悪いと出る症状ではあるのですが、PMS期間に入るとより強固になります。

 

■「PMS×双極性障害

そして、「双極性障害」と「PMS」の関わりについて。

私はもともと、約8年前から双極性障害と診断されています。

双極性障害とは、もともと躁鬱病と呼ばれていた病気で、文字通り、躁状態(過活動・ハイテンション・元気etc)と鬱状態という極端な精神状態を交互に繰り返す、社会的孤立や自殺リスクの高い病気です。

治療としては、気分の波を小さく抑えるために主に投薬治療を行っていました。

(もっと細かく言うと、認知行動療法や社会リズム療法も積極的に行っていましたが、ここではあえて投薬治療にのみ焦点を当てます)

しかしPMSによる気分の落ち込みがあることで、自分自身でも何が原因の波なのか判断がしづらい時があり、ふわっとした理解状態のまま、主治医にもうまく自分のことを説明できないまま、ずっと(自分の中で)あやふやな双極の投薬を続けていました。

病院の先生は私から経過を聞き、強い波があることについて「薬が効いていないのかもしれないですね。薬or薬の量を変えてみましょうか。」と言って、半年~1年に一回くらいの周期で薬や薬の量を調節してくれていました。

でも、双極起因なのか、PMS起因なのかわからない強い波が、断続的に続いている現状で、効果があるのかないのかわからないまま、投薬を続けることに意味があるのか?と、常々疑問に思っていました。

 

ここで誤解がないように言っておくと、この投薬方法は現状の双極性障害の治療法として妥当性があります。

 

双極性障害は投薬治療がメインで、病気の性質上、投薬を開始してから長期間経過を見る必要があります。つまり、その人に合う薬が見つかるまでには、とても長い時間がかかる場合が多いのです。

なので私のように薬の効果に実感が持てず、元気な時期に治療を自己判断で中断してしまう患者さんも多く、治療を続ける事が難しいという側面があります。それはこの病気の特に厄介なところです。

 

さらに(※ここからはあくまで私の推測です。

双極性障害」に加えて「PMS」がある場合、前述のとおり「自分自身で何が原因の波なのか判断がしづらい」状況により陥りやすく、治療を難しくしてしまいやすい

と私は考えています。

 

少なくとも「自分が納得して」治療をするためには、PMSを気分変動の要因から減らす事に意味があるのではないか。と、ずっと考えていました。

スティグマとジレンマ

ただ、そう思いながらも、仕事をしていた時は、別の治療に挑む自信がありませんでした。(これは、ピルだけでなく、発達障害の薬についても同じでした。)

自信がないというのがどういうことかというと

「自信を持って行動に移したとき、それが躁状態によるものなのではないか」という不安や「環境が変わると躁転・鬱が悪化してしまうのではないかという不安」などが常に付きまとっていました。

考えすぎなんじゃないか。と感じる方もいると思います。

でも、それには背景があります。

私はこの病気の影響で、社会とのつながりを失う出来事を子供の時から、何回も繰り返していました。(本質的には発達障害などによる躓きが大きな要素ですが、それについてはここでは取り上げません。)

自分は何をやってもダメだと動けなくなる時期と、今度こそはやってみせると自信をもって行動に移す時期を繰り返していました。

ただ行動に移すのではなくて挫折の度に、挫折の原因を考え、自分で様々な対策を試してきました。それでもまた似たような挫折をしてしまいました。

不登校、中退、人間関係の不和、仕事が続かない。やりとげられない。

大きく躓き始めた中学の時から、死んでしまいたいと思うようになりました。

そして自殺未遂を起こした20代の時にようやく「双極性障害」と診断されます。

こうしてようやく適切なサポートに辿り着いてもなお、ふとしたきっかけで持病が悪化します。

「ふとしたきっかけ」とは様々な要因による躁転です。これは、自分自身でも気づくのが難しく、周りの人から見ても、ただ調子がいいようにしか見えなかったりします。(※双極Ⅱ型の場合)

しかしこれを抑えていかなければ、反動で鬱になって、仕事に通えなくなったりします。

そうした背景があり、別の治療に挑むことができませんでした。

辛くてもこのまま現状を保ち、なるべく寛解を目指すべきなんだ。という気持ちが強く、能動的に動けなくなっていました。

これはいわゆる、セルフスティグマでもあるのですが、自覚こそあれど、そのスティグマを持つ以上の良い寛解策がその時の私にはありませんでした。今でも部分的にはそうです。

行動に移すことにも、現状を維持することにも、病気の側面では懸念があります。

実際、自分を信じない(躁転を防ぐ)ことで私は社会になじむことができるようになりました。

そのため、身動きが取れず、悩みは晴れず、ジレンマを抱えながら、双極性障害の投薬治療だけを続けていました。

これは「自分軸がない」というように捉えられてしまいやすいかもしれませんが

私は「寛解を目指し、穏やかに生きる」という自分の軸をしっかり持っています。

一方で、自分の軸がないというのは、柔軟に可変していくことができるとも言えます。

自分を信じない、という、一見とても悲観的な考え方も

「自分が信頼する人たちを信じる自分」を信じているというポジティブな考えだと思っています。

だからこそ、葛藤が生じてしまうのですが、それでも、それがそのとき一番私が「生きていられる」やり方でした。

 

そして、人員整理により仕事辞めたのを機に、ようやく、踏み込んでみることにしました。

 

■ピルの副作用

まずは婦人科に行き、ピルを処方してもらいました。

ピルには様々な副作用があります。

ピルを処方してもらった時に一緒にもらった説明書の副作用に、吐き気とか、不正出血とか、血栓症とか色々書いてありました。

私の場合、まさかの、鬱の症状がかなりきつかったです。

飲み始めてからすぐにズドンと抑うつ状態になりました。

ほかの副作用は特になし。

説明書には書いてなかったけど、ピルの飲み始めはホルモンバランスが一時的に変化するので、鬱症状がでることもまれにあるようです。

 

本当にピルの副作用なのか?というところですが

・普段、月経がはじまるとPMSの症状がすぐに消失するのに、ピルを飲み始めた月は、むしろ月経が始まってからのほうが今までにないほど異常に精神不調が酷かったこと。

・今までの私の病気の悪化時にあった、鬱状態躁状態(活動的×イライラ)が混合する不安定な心理状態の発現がなく、ずっと一定の鬱状態だったこと

 

上記の状態から、まずピルの副作用だろうな。という気持ちは持てました。

 

また、ずっと一定の鬱で、波がない分、ある意味では落ち着いて過ごせたような気がします。

 

■副作用が出たら・・

副作用がひどいようなら我慢せず別の種類に変えてもらうのが一番です。

なんでもそうですが、副作用はすぐ相談。無理は禁物。

 

以下はよくない例ですが、私の中での結論はこうでした・・・

「薬の種類を変えることに労力をあまり割きたくないし、血栓症みたいに命に係わる副作用でないのなら、症状が治まるまで(※ピルの副作用は大体3か月以内におさまる)我慢するほうが効率がよくね・・・?」

・・・です。

 

つまり、病院には連絡せず、そのまま投薬を続けることにしました。

ほったらかしは良くなかったけど、自分のめんどくさがりなところと気分の落ち込みが変に作用してしまいました。

大体1か月半くらい経つと、症状は徐々に落ち着いていきました。

 

より良い判断としてはやっぱり、つらい時は、婦人科でもかかりつけのメンクリでもいいのでとりあえず電話相談だけでもしたほうが良いです。

 

とりあえず、仕事してない時に飲み始めてよかったと感じました。

 

逆にこの副作用があって良かったことは

それだけ人間の考え方や性格というのは、ホルモンバランスなどがもたらす脳への作用でたやすく変化するものであり、個人の意思努力だけでは解決できない。

という意識を改めて持てたことです。

■経過

先にも書きましたが、大体1ヶ月半でピルの副作用による不調はまったくなくなりました。

その影響による持病の悪化(躁転)などもありませんでしたが、それについては、双極性障害の薬を服用していましたし、ピルの副作用に備えて予定を全く入れていなかったりしたので、そのおかげもあるかもしれません。

もし会社で働きながらだったら…

人と会う予定を入れていたりしてたら…

結果は全然違っていたかもしれません。

 

そして目的である

気分の波の原因は把握はしやすくなったか?

については

まあまあしやすくなった。と感じます。

 

まず、良かったのは、慢性的な月経不順が改善され、一定の周期になったことで、「PMS時期なのか?まだ先なのか?」みたいな疑心暗鬼にならずに済むようになったことです。

一方で残念だったのは、完全にすべての症状が消えたわけではなく、今のところ月によってムラがあるということです。

ピルが安定して効き始めてからしばらくして、PMS期間に精神不調があったので「持病のほうか?」と思っていたら出血開始と同時に症状がスーッとなくなって「PMSだったの!?」となりました。

完全に波の要因からPMSを排除できたわけではないようでした。

PMS症状が出たことに、薬が効いてないのかな?とちょっと焦りました。

その事をピルを飲んでる人に相談したところ、ピルを飲んでいても少しは波があるもんだと思ってるよ。と言われて、ハッとしました。

婦人科の先生も最初に「完全に症状をなくせるわけではないかもしれないけど」とおっしゃっていました。それでもなお私はどこかピルに対して「PMS症状を完全に無くしてくれる」という期待を抱いていたのだと思います。

なので、ピルを飲んでも波はある、という当事者の方の意見を聞いて、ちょっと冷静になりました。※毎月ピル飲んでないぐらいの症状が出る場合はピルの種類が合ってない可能性があるので、主治医に要相談です。

 

なので「もしかしたらPMSかも」の気持ちは持ち続けることにはなりそうです。

 

ただ、波はあると言っても、全体的にPMSの症状はかなり軽減されましたし、特に眠気やだるさなどの発現は全くなくなりました。

 

また、主目的ではなかったものの、月経中の腰の痛み・腹痛・倦怠感なども、ほぼ無になりました。

 

あと先にも書きましたが、月経不順だったのも改善され、一定の周期になったことで、スケジュール管理がめちゃくちゃ楽になりました。

 

あと、カレンダーに記録をつけなくても、ピルのシートの状況をみてそろそろPMSくるかもなーって心構えができるので、そこもありがたいです。

 

気分の波の原因把握の面では、そこまで劇的に分かり易くなったわけではないものの、心や体の負担を軽減する意味では、確実に飲み始めてよかったとは思っています。

ただ、やはり副作用の面で、気軽に飲み始めるのは難しいと感じました。

場合によっては、職場の上司や学校の先生に事前に相談してから飲み始めたり、時期の調整や、かかりつけ医などとの連携も必要なのかなと感じました。

 

 

 

 

⚠️これは双極性障害の女性向けの記事です。

⚠️ピルの効果や副作用は個人差がとても大きいので、参考程度に留めてください。

⚠️ピルの服用については、必ず医師の指示のもと用法容量を守って服用してください。

⚠️人の数だけ向き合い方があります。強要したり、決めつけたり、在り方を否定することはしないでください。